ヨーロッパにルーツをもちつつも、北米大陸に位置することから、複数の文化がユニークに組み合わさっているカナダ。カナダのフランス語圏であるケベック州にも、他の州にはない独自の伝統が存在します。そんなカナダで毎年盛り上がりを見せる行事やイベントをピックアップしてご紹介します！
１．ハロウィーン（Halloween）
今や世界中で祝われているハロウィーン。カナダでも、ここ最近、人気度が高まっている行事の一つです。2004年から2014年にかけて、ハロウィーン関連の商業収入は2倍に増加。また、2014年には、カナダ小売協議会（The Retail Council of Canada）が、ハロウィーンはカナダ単独で10億ドル規模の産業になると推測しました。
カナダ西部の大都市バンクーバーでは、ハロウィーンの日だけ、住民が合法的に自宅の裏庭で花火を打ち上げることができます（事前に許可を取得、かつ19歳以上であることが条件）。ハロウィーンの時期に語学留学をされる方は、友だちと集まって花火パーティをするのもおすすめですよ！
２．ニュー・イヤーズ・レヴィ（New Year’s Levee）
もともとヨーロッパの伝統だった、ニュー・イヤーズ・レヴィ。カナダでは1600年代に開始され、現在では唯一の実施国となっています。ニュー・イヤーズ・レヴィは、1月1日に行われるイベント。各州の副総督と総督らが主宰し、新年の始まりに市民と交流する機会をもちます。
たとえば、アルバータ州の州都エドモントンでは副総督邸（ガバメントハウス）が開放され、住民たちは中を見学したり、軽食を楽しんだり、海外で活動するカナダ軍にポストカードを書いたりという特別な体験が可能。また、この伝統はカナダ軍の部隊や本部にも存在し、職員らがゲストを招待し、新年の挨拶をします。
３．カルガリー・スタンピード（Calgary Stampede）
毎年世界中から100万人以上の観光客が訪れる、カナダ最大の伝統行事の一つ、カルガリー・スタンピード。「地球上で最も素晴らしい屋外ショー」と称され、アルバータ州カルガリーで毎年7月に行われます。
スタンピードは、いわばカウボーイの祭典で、真の目的は「西洋の伝統や文化、共同体意識を受け継ぎ、称えること」。当日は、コンサートやエンタテインメントショー、プロのロデオ・ライダーによる多額の賞金をかけたレースなどが行われます。さらに、先住民の生活の様子を垣間見ることができる展示や、バンドやカウボーイ、有名人、馬たちによるパレード、カルガリーの農産物が並ぶマーケットも開催されます。
４．バジェット・デイ（Budget Day）に新しい靴を履く
カナダの財務大臣などが議会において年度の予算発表をする日、バジェット・デイ。カナダではこの日、政府や州の財務大臣が新しい予算を通過させるために新しい靴を履く、という一風変わった慣習があります。
始まりは1960年、メディアの影響により、当時の財務大臣だったドナルド・M・フレミングが、この慣行に従ったことがきっかけ。しかし、1966年にミッチェル・シャープがバジェット・デイに新しい靴を履いた際、この風習の背景には何の伝統もなかったことがわかりました。それでも、この慣行は現在まで受け継がれ、2016年と2017年には、現財務大臣のビル・モルノーが、カナダ人デザイナーによる新しい黒のレースアップシューズを履き、予算発表に臨みました。
５．サンクスギビング（Thanksgiving）
サンクスギビング（感謝祭）というと、お隣アメリカで盛大に祝われている印象が強いかもしれませんね。実は、カナダにもサンクスギビングを祝う慣習があるのですが、アメリカとは少し異なる、独自の伝統があります。
大きな違いの一つが、サンクスギビングの日にち。アメリカでは11月の第4木曜日なのに対して、カナダでは1957年以降、10月の第2月曜日と定められており、国の法定休日となっています（大西洋側の州を除く）。
なお、サンクスギビングの祝い方はアメリカとほぼ同じ。七面鳥（ターキー）とパンプキンパイなどの食事を親族や家族、友人と囲み、会話を楽しみます。
６．フランス式の伝統
カナダのフランス語圏であるケベック州には、いくつかユニークな伝統があります。たとえば、話し言葉。ケベックの人々は、初対面の人とフランス語で話すときはフォーマルな代名詞である “vous” を用いることが多く、相手と親しくなるまでは、よりカジュアルな “tu” に変えません。
また、挨拶の際、カナダの他の地域では握手をするのが一般的なのに対し、ケベックでは互いの両頬（左頬から右頬へ）にキスをするのが慣習です。さらに、ディナーパーティに出席するときには、事前に上質のワインを買い、花束を贈るのがお決まりとなっています。
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年間を通して、ユニークな行事やイベントが多いカナダ。地域によっても異なる伝統や慣習が残っており、語学留学中にさまざまなエリアを訪れてみるのも良い体験になりますよ！
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