「Words don’t come easy. （言語は簡単には得られない・身につかない）」
これまでさまざまな英語学習法を試してきた方の中には、「単語リストを片っ端から暗記したので語彙力はある」「会話に必要な文法は習得した」と思っていても、「実際に英語で話すのは難しい」と感じている人も多いのではないでしょうか？
なぜそうなってしまうのか。今回は、その理由を探るとともに、英語でうまくコミュニケーションがとれるようになるシンプルな6つの方法を、前編と後編に分けてご紹介します。
１．話すスピードを落とす
母語ではスピーディーに話せる人でも、外国語で同じように話そうとするのは現実的ではありません。特に、言語を学びたての頃は、そうできなくて当たり前です。
「ミスを恐れないで！」と英語初心者はよく言われますが、会話の相手に良い印象を与えたい、とも思いますよね。そんなときは、話すスピードを落としてみましょう。
ゆっくり、はっきり話すことを非難する人はいません。スピーチに定評がある人のなかには、伝えたいことがより深く伝わるように、あえてゆっくり話す人もいます。言葉を注意深く選ぶことで、聞き手にリスペクトの姿勢を見せ、質問にきちんと答えようとしてくれているという良い印象を与えることもできますよ。
２．考える時間をもつ
テンポよく会話のキャッチボールができなかったり、聞かれたことに対してすぐに答えられなかったりすると、聞き手がイライラするのではないかと不安になる人もいるのでは？
しかし実際は、大急ぎで繰り出された答えよりも、よく考えてから発信された答えのほうが好まれる傾向にあります。なので、まずは落ち着きましょう。
考えている間に沈黙が続くのが嫌な人は、以下のような決まり文句を覚えておくと気持ちが楽になります。たとえば……
・That’s a good question. （それは良い質問ですね。）
・Let me think for a moment, I haven’t really thought about it before.（少し考えさせてください。今までそれについてあまり考えたことがありませんでした。）
こういうフレーズを使ったり、聞かれたことを繰り返し言ったりすることで、安心して考える時間をもつことができます。英語が話せるという印象を与えられますし、「答えが用意できていないけど何か言わなきゃ……」というプレッシャーもなくなりますよ。
ちなみに、ここでいう決まり文句とは、私たちが日常的に使うイディオム（慣用句）やコロケーション（連語）などのこと。以下のような例があります。
・during the day （日中に）
・in the meantime（そうしているうちに、その間に）
・It’s been a long time since...（…以来、久しぶりですね）
・Sorry to bother/trouble you, but… （ご迷惑をおかけしてすみませんが…）
・Would you mind if…? （…しても構いませんか？）
・Oh, come on!（うそでしょ！）
・I’m just kidding!（冗談ですよ！、からかっているだけです！）
・For what it’s worth, … （参考までに言うけれども…、言っても仕方ないかもしれないけれども…）
・Tit for tat/an eye for an eye, a tooth for a tooth（仕返し/目には目を歯には歯を）
３．単語ではなくて、文章で覚える
新しい単語を学んだら、その単語を用いた文章もいくつか覚えるようにしましょう。というのも、単語の意味をそのまま暗記するだけでは、いざ会話や文章で使おうとしたときに、どのように使えば良いのか分からなくなるからです。
では、どうやって覚えたら良いのか、例を見てみましょう。
単語: to appreciate = to recognize the value of something/somebody（物事や人の価値を認めること）
文章:
・I think it’s necessary to feel appreciated in a relationship/at work.（人間関係や仕事において、相手や周りの人に認められていると感じるのは必要だと思う）
・I appreciate all your hard work.（あなたが懸命に働いてくれることに感謝している）
こうして、文章単位でインプットすると覚えるのが楽になり、会話をする際や文章を書く際にスムーズに出てくるようになりますよ。
後編でも、英語のコミュニケーションスキルを効率よく上げるためのコツをお届けします！
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