アメリカの秋の一大イベントといえば、ハロウィン（Halloween）。アメリカ人のなかには、ハロウィンで完璧な仮装をすることが1年で最高の瞬間だ！という人もいます。そして子どもたちにとっては、仮装をしてお菓子をたくさんもらうのが何よりの楽しみ。このように、仮装とお菓子はアメリカのハロウィンを象徴するシンボルとなっていますが、そもそもなぜここまで盛大にお祝いされるようになったのでしょうか？
今回はハロウィンの歴史とアメリカ留学中にハロウィンを楽しむコツをご紹介します！
アメリカのハロウィンの歴史
ハロウィンの起源は、ケルト人のお祭り、サウィン祭（the Celtic festival of Samhain）であると考えられています。日没が早まり、夏から冬へと季節が移ろうことを知らせてくれるサウィン祭の日には、死者の魂が家に帰ると信じられており、人々はそれを逸らす目的で仮面を身に着け、玄関に食べ物を置きました。中世においては、子どもたちは歌やポエム、ジョークなどと交換に、食べ物を求めて家々を訪ね歩いたといわれています。キリスト教会はこの風習を修正するなかで、11月1日をすべての聖人と殉教者を記念する「オール・セインツ・デイ」（諸聖人の日、All Saints Day）とし、その前日の10月31日は「オール・ハロウズ・イヴ」（All Hallows Eve）あるいは「ハロウィン」となりました。
19世紀に、アイルランドとスコットランドからの移民がこれらの慣習をアメリカに持ち込みましたが、仮装や近所にお菓子を求めてまわるtrick-or-treatの習慣が生み出されたのは1950年代に入ってからのことです。今日、アメリカ人はハロウィンの仮装とお菓子のために年に60億ドルものお金を費やすとされ、この金額はクリスマスに次ぐものとなっています。
今日のハロウィン
今のアメリカのハロウィンは、企業によるマーケティングやマスメディアの影響により、もともとのケルト人のお祭りとはだいぶ異なるものに形を変えています。その証拠に、秋が到来すると、ハロウィンを題材にした映画や、ハロウィン用のコスチュームやオーナメントを販売する期間限定ストアなどが数多く登場。アメリカ人は皆こぞってグロテスク（あるいはセクシー）なコスチュームを買いあさり、ハロウィンのシンボルであるかぼちゃのお化け、「ジャック・オー・ランタン（Jack O' Lantern's）」をつくり、自宅の庭に飾り付けを施して墓場のように見せかけます。
アメリカ留学中にハロウィンを満喫するコツ
友人をつくることと新たな文化を知ることは、留学を成功させるうえで非常に大切。ハロウィンのような行事は、その両方を成し遂げられる貴重な機会ですので、ぜひともお祝いに参加してみましょう。ここでは、ハロウィンを最大限に楽しむためのコツを3つをご紹介します。
- コスチュームに凝ってみる。
単にグロテスクだったり、暴力的だったりするコスチュームを購入するのではなく、想像力を駆使して自分だけのコスチュームを手作りすると◎。人から話しかけられるきっかけにもなり、より楽しく思い出に残るハロウィンになりますよ。 - 子どもたちが近所に住んでいるなら、自宅にいてお菓子を手渡す。
アメリカ人の子どもたちと触れ合えるレアなチャンス。コスチュームを褒めたり、笑顔でお菓子を渡したりして、コミュニケーションを取ってみましょう。 - 周りの人や社会に対して何か良いことをしてみる。
9月や10月に新学期が始まるアメリカ。そこで、新入生を歓迎するハロウィンパーティを友人たちと開催すると、友人の輪が広がります。悪に立ち向かった歴史上の人物に扮し、その人物について語ったりするのもおすすめ。また、ホームレスの人々のために食べ物や衣服を寄付したりするのも良いでしょう。
アメリカの一大イベントであるハロウィン。単に仮装したりお菓子をもらったりするだけではないこの行事の歴史を知って、ハロウィンに対する興味がさらに深まったのではないでしょうか？秋に留学する方は、ぜひ本場アメリカのハロウィンの雰囲気を味わってくださいね。
Happy Halloween！
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